Wednesday, August 15, 2018

The Reality of Business Creation and Strategic Execution 事業創造戦略的のリアル

海外も国内も分け隔てなく、新たな事業を創造し、それを戦略的に実践にして、成功を収める。これを生業(なりわい)とできていることは、サラリーマンとしては、望外であり、幸せなことだ。だが、その実際は、決して格好の良いものではなく、日々ドタバタであり、数多くの失敗や想定外のパプニングに遭遇しながら、それをマネジメントし、何とかしている。

走りながら考え、考えながら走る。そんな毎日である。日々、相当な量の思考業務を行っている。その中には、一般化したら、相当に価値がありそうなものもある。企業秘密に触れる内容ときちんと分けて、形式知化しておくことには、意義がありそうだ。そこで、ここに、事業の創造と戦略的な実践のリアルな考え方とその実践を綴ってみることにする。
世の中には経営学者やコンサルタントの方々が書かれた同様のテーマの書籍やウェブサイトが数多とあるが、事業創造とその戦略的実践の渦中にある本人のダイアログをとりあえず始めてみたい。

新たな事業の創造

「新たな事業の創造」とは何か。掘り下げてみたい。

まず、「事業の創造」について。
事業の創造とは、顧客の創造だと考えると腑に落ちる。
これまでになかった価値を創造して、これまでにお客様とはなり得なかった方々にお客様になっていただくということと定義すると、迷いがなくなる。

次に「新たな事業」。数年前、全く新しい事業を作ろうと、チームを作って真剣に取り組んだことがある。今後大きくなってくるであろう社会課題をスクリーニングし、それを解決しうる事業を徹底的に考えるというプロセスを取った。良いと思われるアイディアはいくつも浮かんだが、実際の事業案を書いたり、パイロット事業を回してみると、結果は散々。土地勘も強みの活かし方の見当もつかない事業を成功させる道筋が見通せなかった。何度も繰り返したが、パッとしなかった。

自分や自分の組織にとって全くもって新しいこと、自らの持ち駒を何も使わずに、新たな市場、新たな顧客、新たな価値、新たな技術・・・と新たな経営資源を組み合わせて新規事業を作るのは、相当に成功確率が悪い。統計学的に本当かどうかはともかく、何度も試してみた結果、筋の悪いやり方なのだということは、明白となった。

でも、新しい事業はやりたい。新しい価値を生んで、これまでとは違う成果はあげたい。そのためにはどうしたら良いのか。

答えは、新しい組み合わせにあった。イノベーションとは何か、という議論は多々あるが、イノベーションとは、「技術革新」のことではなく、「組み合わせ」のことだという議論がある。新たな事業を作るためには、この「組み合わせ」のパズルに取り組むのが良い。

パズルはこう考えるとわかりやすい。

自社/自己の強み X 自社/自己の強み = 世の中にこれまでなかった価値を生み出し、これまでにいなかった顧客を創造することになる ・・・4点


自社/自己の強み X ビジネスパートナーの強み = 世の中にこれまでなかった価値を生み出し、これまでにいなかった顧客を創造することになる ・・・3点


自社/自己の強み X 世の中にまだないもの = 世の中にこれまでなかった価値を生み出し、これまでにいなかった顧客を創造することになる ・・2点


世の中にまだないもの X 世の中にまだないもの = 世の中にこれまでなかった価値を生み出し、これまでにいなかった顧客を創造することになる ・・・1点


自社/自己の強み X 自社/自己の強み = 世の中を変えるような新たな価値を生み出さず、新たな顧客も創造しない ・・・0点

自社の強みを何かしら使うこと、他者/他社のリソースも視野に入れること、それから、新たな価値や顧客を創出しないものには手をつけないこと、この3点がポイント。