Wednesday, November 28, 2007

サウスフロリダの愉しみ

南フロリダの中心・マイアミは常夏の都市。日常会話はスペイン語。中南米の首都ともいわれています。

ここではカリブ、中南米諸国の文化がふんだんに味わえます。

例えば、ラジオをひねれば、スペイン語放送ばかり。サルサがバンバンかかっています。こんなラジオを聴きながら皆運転していて、街全体がクラーベのリズムに乗っているよう。

さて、旅といえば食。
できれば特色ある地元料理に手軽にアクセスしたいもの。


マイアミで旅人でも気軽に入れるお店を発見。ドンパンといいます。インターナショナルベーカリーです。

ちなみに、マイアミに喫茶マイアミはありません。
ここでのおすすめメニューのご紹介。
キューバン サンドイッチ

マリネードした豚肉とアルファルファのような芽、ハムとチーズを挟んだサンドイッチ。内側をトーストした後に、さらに鉄板ではさみ焼きにします。ペッタンコになりますが、何とも香ばしくて美味しい。

これは牛肉の入ったピロシキのようなもの。 エンパナダといいます。

チョコクロワッサンのようなものもあります。名前はみんなスペイン語でした。

マイアミで普通に売られている、中南米系ソーダ。アメリカの他の都市では普通にはありません。

これは、翌日、同じお店ドンパンで注文した同じ、キューバンサンド。店員さん一人一人出来上がりが違います。ラテンを感じます。

南フロリダのcats and dogs。
cats and dogsといえば、土砂降りの意味。マイアミから北西のクレウストンの街に向かう道中、バケツをひっくり返したような豪雨に遭遇しました。すぐ前を走っている車が見えなくなり、ワイパーを最速にしても間に合わず、視界の確保ができないほどの水量。ハイドロプレーディング現象が起こるどころか、あっという間にタイアは半分水没状態。
止まって雨宿りしようにも、湿地帯の中の1本道。路肩も街灯もありません。目の前の車が見えないのですから、道で停めていたらいよいよアウトでしょう。急ブレーキを踏まないように、進み続けるしかありませんでした。
30分ほどの劇雨があった後は、うそのような静けさになって雨が上がりました。あの必死な状態はなんだったのかと自問自答。

30 分間、洗車場の中を走り続けたかのようでした。サウスフロリダ恐るべしです。
撮れる風景無し&必死だったので、写真は残念ながらありません。。。


クレウストン
マイアミからエバグレーズの湿地帯の中を真っ直ぐに通っている道を70マイル北西に駆け抜けると、クレウストンの街に到着します。アメリカ国内で2番目に大きな湖、オケチョビー湖に面した中規模の街です。(ちなみに最大の湖はグレートソルトレーク。五大湖は?ーーー五大湖はカナダとの国境の国際湖なんだそうで、あくまでオケチョビーが2番目なんだと。何だかアメリカのご都合ランキングに振回されてます。。)

クレウストンの中心街。スワンプに囲まれているので、周囲に山どころか、丘すらありません。
これは豪雨の翌日。


オケチョビー湖
クレウストンに来た当初の理由はただ一つ、オケチョビー湖を見ること。ところがところが、水域がどんどんと陸化しているのか、水面は遥か彼方にひっそりと見える程度。下記の写真で地平線に近いところに微かに水面が見えているのですがわかります?

ある意味、これが巨大な湖の巨大たる所以なのかもしれません。
フロリダ南部一帯は、実は半島全体がオケチョビー湖を水源とする大きな川になっているのだそうです。エバグレーズ国立公園はその全域がこの川の河口域になっているのだとか。巨大で、流れの緩やかな川です。

クレウストンでも食の開拓は忘れません。ここでは、ミスターシュリンプなるお店を発見。

生のエビが並んでいて、欲しい量を注文すると、味の好みを聞いて、調理してくれます。
ガーリックの効いたケイジャン風の味付けでバカうまです。

ミスターシュリンプではたこ焼き風のメニューにも挑戦。
和の香りのする、郷愁のある味わいでした。野菜と魚肉の練り物の揚げものです。醤油マヨネーズが欲しいところ。



クレウストンでもキューバ料理店に入ります。南フロリダの基本(?)です。

キューバンサンドを注文。
一軒一軒、ちょっとずつ作り方が違うのですが、美味しさはどこも保証付。
これがキューバンサンドの必須品。
はさんで、コンガリ。


これはサイドディッシュのユッカ(ユカ)。ほぼジャガイモと同じ感じの食材です。

例のソーダも定番になってきました。




エアボート
エバグレーズといえば、スワンプ探検。中でもエアボートが定番でしょう。船底には何も動力をつけず、船上後部にある、巨大扇風機の風力だけでスワンプの中を疾走するエアボード。風力なので、加速がとても自然。風になれます。扇風機がとてもうるさいですが。

このエアボート、自然を破壊しないように配慮はされていますが、凄いスピードでスワンプ内を駆け抜けるので、当然少しは自然を傷つけます。したがって、有名なエバグレーズ国立公園ではエアボードは御法度。
エアボートで探検をするなら、エバグレーズの国立公園の外ということになります。

エアボートツアーは数多くありますが、今回行ったインディアンリザーベーションのエアボートは迫力満点。
インディアンリザーベーションは先住民の場所なので、州法の遵守が厳密ではないことがこのエアボードツアーの迫力を上げています。

ワニがワンサカワンサカ集まってきます。さらに陸からは豚の大群が餌をくれと乗船してくるありさま。
しまいには、ワニと豚が争いを始めます。ちょっと怖いくらいの殺気に囲まれます。

他にも、スッポンを捕まえたり、魚を釣ったり。何でもありです。


最初はどこかのテーマパークのジャングルクルーズと一緒でニセモノかと思ったのですが、何と、野生のダチョウ、野生の牛までエアボートに集まってきます。


もともとは家畜だったようですが、広大なスワンプ。柵があちらこちらで壊れていて、野生化した動物でエバグレーズは溢れています。

動物園、サファリパークも良いですが、エアボートツアー、なかなかワイルドで良いですよ。

以上、番外編、南フロリダのご紹介でした。

Monday, November 26, 2007

ニューヨークのサンクスギビングパレード

11月の3週目の木曜日といえば、感謝祭、サンクスギビングデー。イギリスからの移民が不作で飢え苦しんでいるところをアメリカの先住民の人々が助けたという歴史に始まり、やがてターキー(七面鳥)料理が定番となった年中行事。収穫祭やキリスト教の宗教行事という一面も持っています。

※ターキーの作り方は当ブログの一年前のアーカイブをご参照ください。

家族親族で集まって、感謝をしあうこの日に向けて、親族で集まるためにアメリカ中が大移動。日本のお正月やお盆の雰囲気です。今年は空港の混雑を少しでも和らげようと大統領令で軍事基地が民間機の発着に解放されました。便利だったのでしょうか?

このサンクスギビングデーの翌日からクリスマス(また新年のカウントダウン)までがアメリカのいわゆるホリデーシーズン。プレゼントを贈り合います。とにかく、現金ではなくてプレゼント。プレゼントが欲しい物でなかった場合には、販売店に返品できます。さらに、返品されたものが再び店頭に並ぶのは比較的普通。ちょっと、面を喰らいます。

サンクスギビングデーの翌日は大売り出し日。黒字になることから、ブラックフライデーと呼ばれています。

このブラックフライデーを盛り上げ、クリスマス&年末商戦まで消費者を刺激し続けるのが生命線なのが、デパートをはじめとするリテール(小売り)業界。アメリカで一番の店舗網をもつデパート、メーシーズ(Macy's)のニューヨークのパレードが何十年にも渡ってサンクスギビングデーの恒例なのも合点です。
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さて、前置きが長くなってしまいましたが、そのニューヨークのパレードに繰り出してきました。去年は、パレードが始まってから出かけて、警察官のバリケードに封鎖されパレードに近づくことすらできずに、トボトボと帰った去年の失敗を教訓に、早起き。。。と気合いを入れたものの、結局起きたのは6時30分。
急いで身支度し、ニュージャージートランジットに乗り込むも、ニューヨークにたどり着いたのは8時40分頃。パレード開始の朝9時まであと20分しかありません。

パレートに近づこうと足早にペンステーションから北上するのですが、徐々に警察が道を閉鎖し始めてゆきます。

タイムズスクエアの南端でパレード方向に向かう道がまだ空いていたので、一路、パレードの通るブロードウエイ方面へ。一応、パレードのエリア内に入れたようですが、既にブロードウエイの一本手前でバリケード封鎖。これでは、ちょっと遠くからのパレード鑑賞になってしまいます。去年よりはましかもしれませんが、これではちょっと残念です。

タイムズスクエアの中心を人が流れているのでその流れに交わってみます。パレードが通るブロードウエイを渡るこの流れには期待させられます。

ところが、喜ぶのもつかの間、警察官より「立ち止まり禁止」のお達しが。。。ここも駄目なようです。
そこで、警察官に「道の向こう側の落ち着けそうなところが見えるので、あそこからパレードを見たいのだけれど、どうしたら良いか?」と訪ねると、「一本先の信号まで行って戻ってくれば大丈夫」とのコメント。

そこでアドバイスに感謝してコメントに従って道の向こう側まで行くと、「そこには入るな、歩き続けろ」と別の警察官。

・・・段々分かってきました。警察官の方は、全体を知ってサービスをするのが仕事ではなく、自分の持ち場から人が去るように群衆を整理しているようです。

歯向かっても仕方がないので、指示されるままに人の流れに乗っていき、やがてブロードウェイの外へ。せっかく会場内に入ったのにあっけなく会場外に放り出されてしまいました・・・

パレード会場に近づける場所を探す旅に再び戻り、タイムズスクエアの中心よりちょっと北の44番街へ。ここでも警察官がバリケードを張って、ひとの流入を止めています。中にはズルをして隙間から入っている人もいますが、それはちょっとよろしくない。

ふと、警察官の背後、ブロードウエイ近い側を見ると、地下鉄の出口があります。そして、自分の背後、パレードから離れた側にある道の向こうにも地下鉄の出口が。そのどちらにも警察官がバリケードを張っている様子はありません。ここからが戦略です。


道を渡り、地下鉄内へ。道を潜って、ブロードウエイ側の地下鉄出口を目指します・・・---全くバリケードなしです。

地上に出ると、ネゴシエーションしてくる群衆への対応に追われている警察官の後ろ姿が見えます。戦略成功です。戦わずして会場内に入ることができました。
あとはできる限りブロードウエイに近づき、背の高くない人の後ろに陣地を構えパレード鑑賞の開始です。

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まずは、サンクスギビングデーの象徴、ターキー。
この日はターキーにとって土用の丑の日のうなぎと同じ。ちょっとシュールです。


おなじみのフロート(風船)が続き、その合間にマーチングバンドがやってきます。ドラムライン魂が騒ぎます。パラディドルがきれいに揃っています。
中には、昨年乱射事件のあった、バージニアテック大学のマーチングバンドも登場。応援の拍手で迎えられていました。こういったアメリカ人気質はとても素晴らしいです。



地上を走る形の出し物にはセレブレティーが乗っています。誰だか分からないながら、とりあえず手を振って楽しんでおきます。

漫画、ピーナッツの仲間達が出てきたということは。。。

そのメインキャラクターのスヌーピーの登場です。年季が入っていて、つぎはぎがあり、海賊風のスヌーピーです。
こちらはアメリカでは有名なエネジャイザーという乾電池のキャラクターのピンクのウサギ。

アメリカ人はカリブ風海賊劇が大好きです。


ごま通りの仲間、“大鳥”から”ゴミ箱怪獣オスカー”まで楽しそうに合唱です。


自分の後ろの群衆から、「何あの白い猫?」「キティーキャットよ、中国の」「ああ、中国の文房具とかのキャラクターね」という会話。ちょっと違うんだけどなぁ〜。

個人的に一番好きだったのはコレ。何だか知っている方、教えてください。

セレブレティーたちが合間に登場します。やはり、さっぱり誰だかわかりません。。。

アメリカの国民食レストランから感謝。栄養たっぷり。これくらい大きくなることもできます?

コレは、楽しかったです。何のキャラだかわかる方、教えて下さい。

今年の新キャラ。さすがにツギハギがありません。ピカピカ。

またしても、誰かセレブレティーが登場です。・・・わからない。。。
ドラも空を飛びます。
このキャラは何でしたっけ?教えてください。。。
何だか、NBC の朝のTodayショーに出てくる、アルさんに似ているようでもあります。

ドウボーイ、ポッピンフレッシュ、と二つの名前をもつ、フィルスベリー社のキャラクター。ホリデーシースンに欠かせない、パン生地、冷凍食品の会社から感謝のメッセンジャーです。

自分の後ろの群衆から、「ポキモン!」「ポキモン!」と黄色い声。ピカチュウもすっかりアメリカ人です。「中国の・・・」という会話は全くありませんでした。はい。

リトルショップオブホラーズの人食い植物、オードリー2もお目見えです。宇宙と交信中。何に感謝しているのでしょう?

今年はアメリカ人が「ゴーグリーン」といって、環境問題を真剣に考え始めた年でした。グリーンにこだわる、カーミット・ザ・グリーンもご満悦の様子で浮かんでいます。
雪だるまがやってきて、冬、クリスマス商戦の雰囲気に入ります。

メーシーズのクリスマスキャラの登場です。
トナカイさんたちがソリを引いて・・・

パレードの「取」サンタさんの登場です。
クリスマスも是非、メーシーズへ!ホゥホゥホゥ!!
思わず、手を振ってしまいます。後光がさしています。


最前列は叶いませんでしたが、無事にパレードを見ることができました。感謝。